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SHABAKA "Of The Earth"

artist SHABAKA

REPORT

原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO

現代UKジャズ・シーンの最重要人物のひとり、シャバカが自身のレーベル"Shabaka Records"からの会心作『Of The Earth』を携えて昨日から来日公演をおこなっています。彼のブルーノート東京公演は、なんと今回が初めて。まさしく、待ちに待った登場といえましょう。

ステージは、テナー・サックス、アルト・フルート、EWI、キーボード、ほか様々な笛を操るシャバカと、ドラマーのオースティン・ウィリアムソンとのデュオで進行します。オースティンはユニット"オニックス・コレクティヴ"で長く活動、シャバカがプロデュースしたガナヴィヤのアルバム『like the sky I've been too quiet』にもトム・ハーバート(先ほどトム・スキナーのバンドで来日)、フローティング・ポインツらと共に貢献していた才人で、徹底的に間(ま)を重視したプレイを届けてくれました。

シャバカによる短いあいさつとメンバー紹介の後、演奏が始まり、それはノンストップで続きます。初日ファースト・セットでは2024年リリースのEPから「To The Moon」、『Of The Earth』からの「A Future Untold」、インパルス盤『Perceive Its Beauty, Acknowledge Its Grace』(美の恵み)からの「Song Of The Motherland」、タイトル未定の新曲などがとりあげられましたが、連続演奏されることによって、それは"この日・この時限りの、とても気持ち良い音の展開を持つ組曲"と化している印象を受けました。マルチ・ミュージシャンとしても知られているであろうシャバカですが、ライヴを通じて最も感銘を与えてくれたのは、やはりテナー・サックスの緩急に富むフレーズ、流れる場の空気にそっと音を絡ませていくような楽器の鳴りです。一時期、シャバカはこの楽器から遠ざかっていたことがありましたが、「テナーを再開してくれてありがとう」という気持ちがさらに高まったのは私だけではないはずです。そして、"ここしかない!"という瞬間にマレットやスティックで実に歯切れ良い打音を届けるオースティンの絶妙さ。すべての演奏が終わった時、あらゆるオーディエンスが、時のたつのを忘れて70分以上のあいだ、密度の濃い音楽に没頭していたことに気づくことでしょう。

私はかつて渋谷で行われたサンズ・オブ・ケメットの来日公演で体を動かしたくなる衝動がおさえきれず、自己流の踊りを踊ってすっかり気持ちよくなったことがあるのですが、今回のライヴはとにかく没頭させてくれます。耳に飛び込んでくる音の風景がどんどん変化して、シャバカとオースティンの描く、ひとつの雄大な旅に立ちあっているような気持になりました。24年11月にブルーノート東京で行われたアンドレ3000のライヴに感銘を受けた方なら来場必至でしょうし、かつてユセフ・ラティーフとアダム・ルドルフが残したデュオを支持するファンにもお勧めしたくなる内容です。公演は31日まで続きます。
(原田 2026 7.30)

Photo by Makoto Ebi

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【LIVE INFORMATION】

SHABAKA "Of The Earth"
2026 7.29 wed., 7.30 thu., 7.31 fri. ブルーノート東京
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